独AMSilk社、人造クモ糸繊維の販売開始
2013.12.9
編集部
独ベンチャーAMSilk(アムシルク)社は化粧品成分として人造スパイダー・シルクの販売を開始すると、このほど発表した。これは自然のクモの糸に似たタンパク質の工業用製造プロセスを開発した成果による。生体適合性材料は、超強力繊維なので医療器材および皮膚科製品の構築ブロック材料として利用されるが、同社が開発したスパイダー・シルクは化粧品成分としての有効利用が期待されるという。
同社の共同創設者兼研究開発部長のLin Roemer博士は、「我々が開発したユニークで機能的な新しい成分を化粧品業界に供給できることに興奮している」と述べている。絹のような感触を残しながら肌に滑らかさと水分管理を促す。スパイダー・シルクは用途に応じて粉末、マイクロビーズ、ハイドロゲルの形状で販売していく。
さらに、Ready-to-market(すぐに市場に出せる)化粧品のフォーミュラとしてアルガンオイル、バオバブオイル、サシャインチオイル、シアバター、マヌカハニーなどの油脂成分と配合させる製品展開も可能になる。
アムシルクは2008年にドイツ連邦環境省、経済省などから一部補助金の支援を受けて創業。現在、ミュンヘン近郊のプラネックに拠点を置いて研究開発を加速している。