2020年東京オリンピックに照準合わせ、躍進目指すEVER GRACE
2014.05.7
編集部
株式会社フェリークが運営するエステティックサロン「EVER GRACE(エヴァーグレース)」は今年度初めて「新卒」を21人採用した。2003年に池袋の1店舗からスタートした同ブランドは現在21店舗。新卒は店舗に1人ずつ、の採用だ。狙いを聞くと、「2020年の東京オリンピックまでに店舗数をある目標値まで増やしていく、という会社のビジョンがあります」 と小倉ゆうエリアマネージャー(写真)。しかしオリンピックに照準を合わせたのには、もう1つ大きな目的がある。「オリンピックに集まる世界の人たちに日本女性の”美しさ”をアピールしていきたいんです」━。
2014年度入社式
エヴァーグレースは21店舗を4エリアに分けている。さらにエリアには、ブロック長がおり、エリアマネージャーを束ねるゼネラルマネージャーがいる。現場の店舗を支える中心はスペシャリスト、店長、チーフたち。毎月中旬にはエリアマネージャーとブロック長が出席しての中間会議、月末には社長、役員、マネージャーが参加しての営業会議と店長会議を持ち、毎月の報告と今後の目標を確認する。取材に対応してくれた小倉さんは、今年4月にブロック長からエリアマネージャーに昇進したばかりだ。
美大出身でクリエイティブ系の仕事をしていた小倉さんは、30代になり、自分の仕事について改めて考えていた時期に、エヴァーグレースの「店長候補募集」が目に止まった。転職を決定づけたのは、同社・段 卓代表取締役社長との面接で、段社長の話を聞きながら、「一緒にエヴァーグレースをつくっていきたい」と思ったことだ。
段社長から”夢”をもらい、”畑違い”からエステティック業界に転職した小倉さんは、今は”夢”を語る側に立っている。
「素敵な女性がビジネスの場に増えることで社会を変えたい」。「きれいになるだけでモチベーションはあがる。きれいになることは、”きれいでいたい心を育てる こと”、それは”きれいな心を育てること” にもつながる。エステティックの仕事は外見だけではなく内面=精神面も同時に育成している」「私たちはエステティックを通じて世の中を変えていく仕事をしていることを感じてもらいたい」と語る。そのためにも、まずはエステティックの現場の女性が楽しく、キラキラ輝く人になってほしい、仕事を通じて自分自身を育成してほしい、と願う。
最近は子供を生んで仕事に復帰するスタッフも増えている。他の仕事に就いても戻ってくる人もいるという。産休明けに戻っても、エヴァーグレースでは元職のまま戻ってこられるシステムだ。「エステティックの仕事が好き」「エヴァーグレースで働きたい」。”カムバック組”の女性たちを後押しするのは、彼女らの意欲をきちんと受け止めてくれる環境と、何より自分の人生をより良く生きたい、という欲求を満たしてくれるものがあるからだろう。
中には最終的な「ゴール」に「結婚や子育て」を置く人もいるだろう。「その人その人の生き方の中で女性としてできることをして、社会への貢献につながればいい。特別なことはしなくても、仕事で培ったコミュニケーション力で”公園デビュー”できる人になってくれればいいと思う」と小倉さん。
新卒採用者は、身だしなみ、おもてなし、理論、実技を学ぶ約1ヶ月間の集中トレーニングを経て、現在は各店舗に配属され、各店舗のカラーで研修中だ。アシスタ ントとしての目安は3ヶ月。エヴァーグレースの顧客の年齢層は、脱毛では20代が中心だが、痩身、フェイシャルには60代~70代の顧客もいる。最高齢は88歳だ。19~20歳過ぎの新人が最初にできることは、「こんなによくしてくれる」と思ってもらえるように一生懸命さを伝えること。
「お客様から” ありがとう”をもらうことは、”心”をもらうこと。エステの知識やスキルは日々繰り返して覚えていくしかないけれど、取り組み方、気持ち、方法しだいで良 くも悪くも変えられる。どう働くかは、どう生きるかにつながってくる。」小倉エリアマネージャーは、自分自身にも言い聞かせるように、スタッフに、新人たちにエールを贈る。
エステティック特集「女性が活躍する企業」(5)
- 参考リンク
- EVER GRACE(エヴァーグレース)