化粧品R&Dのトレンドは「抗老化研究」、総合企画センター大阪

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2013.09.24

編集部

株式会社総合企画センター大阪(大阪市西区)は、化粧品企業のR&D(研究開発)戦略についての調査を行い、このほど結果を発表した。最近の化粧品の研究開発では、多くの企業が抗老化研究に取り組んでいる。メイクアップ分野では、ナチュラル、ロングラスティング、スキンケア効果の3点がキーワードとなっており、高いカバー力がありながら自然な仕上がり(素肌感)を両立させる技術の研究や、表皮・真皮の老化に着目したアイテムの開発などがみられる。また、ヘアケア分野では毛髪内部の美しさを高める技術・成分の開発が進行しているほか、頭皮に着目した研究も多い。

着目されるのは、スキンケア分野において、超高齢社会の到来を見据えて、多くの企業が抗老化研究を進めていることだ。各社が最も注力しているのが、幹細胞に着目したアプローチで、近年は表皮幹細胞だけでなく真皮幹細胞の研究も盛んだ。こうした幹細胞に関する研究は、抗老化の領域にとどまるだけでなく、美白や皮膚疾患に関する研究(日本メナード化粧品)、さらには頭皮ケアに関する研究(日本ロレアル、アルビオンなど)など、多岐に渡る領域へと広がっている。

これにより各社のR&D部門は、マーケティング部門との密接な連携を図ることで市場でのニーズやトレンドをいち早くキャッチし、それに対応できる俊敏かつ柔軟な組織・体制へと改編している。また、市場環境および経営環境の変化により高付加価値商品の早期投入と研究開発の効率化が求められるようになり、外部との連携(オープンイノベーション)を積極的に推進しようとする動きが活発化している。例えば、外部リソースの積極的な活用を掲げる資生堂やアルビオンは大学との連携を強めているほか、日本ロレアルやライオンもオープンイノベーションを推進するための専門部署を立ち上げている。

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