小林製薬、3年後に化粧品事業100億円目標、ジュジュ化粧品に期待

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2015.03.12

編集部

小林製薬株式会社(大阪府大阪市)は、子会社のジュジュ化粧品と六陽製薬合わせた化粧品事業の総売上高を3年後の2018年3月までに現在の50億円から100億円の大台に持っていく。リニュアールを含む新製品を市場に投入し、化粧品事業を主力事業に育てる方針。

同社はこれまで、化粧品事業をスキンケア事業部でスキンケア化粧品「ケシミン」を中心に事業展開するとともに、2013年2月に傘下に収めた六陽製薬で、ふき取り化粧品「オードムーケ」の事業を展開。

2113fd60ce66809ce24a8790c8861768また、同年9月に傘下に収めたジュジュ化粧品で5ブランドのスキンケア化粧品事業を展開するなど昨年だけで3社合わせて16品目を市場に投入した。特に、子会社のジュジュ化粧品については、相模原工場を閉鎖して生産を外注化するなどのコスト削減を推進。同時に、新技術、新製品開発に注力し、混合肌スキンケア「バランシーナ」、シミ対策スキンケア「アクアモイスト」、ヘアケア「ビプリーク」などを商品化し、ドラッグストアなどで販売。さらに、今年3月半ばから「アクアモイスト」のリニューアル版を潤密シリーズとして市場に投入する。

アクアモイストのリニューアル化で注目されるのがこれまでの加水分解性など3種類のヒアルロン酸に変えて発酵ヒアルロン酸(高浸透型保湿成分)を新たに配合し、高機能化を図った点。
発酵ヒアルロン酸は、ジュジュ化粧品が開発したもので、高分子ヒアルロン酸ナトリウムを約1ナノメートルまで小さくしたもの。高い皮膚浸透性、皮膚の保湿作用を有し、化粧原料として有効である事を見出した。発酵ヒアルロン酸の分子構造と発酵ヒアルロン酸の保湿効果をそれぞれ図に示す。

563c15805e8269c90200e12066601d35こうしたジュジュ化粧品のリニューアル化による開発と市場投入の動きは、小林製薬の化粧品事業を推進する上で、子会社ジュジュ化粧品の新製品開発と事業展開に賭ける期待の大きさを物語る。

2014年3月期における3社の化粧品事業は、小林製薬21億円、ジュジュ化粧品13億円、六陽製薬8億円、その他10億円の合計約52億円となっている。この売上を2018年3月期までに100億円の大台乗せを狙う。今後、3社のリニューアル化を含む新製品投入と収益拡大の動きがさらに加速するのは必至。

参考リンク

小林製薬株式会社

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