オメガ3脂肪酸サプリ、ドライアイにも有効
2016.09.6
国際部
オメガ3脂肪酸サプリメントがマイボーム腺機能不全を伴うドライアイに効果的であったという研究結果が8月30日、「Cornea」オンライン版に掲載された。
研究は、マイボーム腺機能不全を伴うドライアイ患者105人をエイコサペンタエン酸1680mg/ドコサヘキサエン酸560mg、または、比較対照としてリノール酸3136mgを1日1回、12週間摂取するグループに分けて実施した。ドライアイの評価は、涙液浸透圧、涙液層破壊時間(TBUT)、Ocular Surface Disease Index(OSDI)、フルオレセイン角膜染色、麻酔下でのシルマー検査で行った。
涙液浸透圧の統計的有意な低下が6週および12週の検査で確認された。12週時にオメガ3指数レベルおよびTBUT(3.5±0.5秒対1.2±0.5秒、P=0.002)の統計的有意な増加が見られた。オメガ3摂取グループはリノール酸摂取グループに比べ、MMP-9陽性率の有意な低下が見られた。OSDIスコアはオメガ3摂取グループでリノール酸摂取グループに比べ、有意に低下した。
涙液蒸発亢進型ドライアイは、涙の量ではなく蒸発する量が多いため目の乾燥が進むドライアイ。約8割の患者で、涙の蒸発防止の役割を担う油膜を分泌するマイボーム腺の機能不全が認められている。原因は加齢や食生活によるもののほか、アイメイクがしっかり落とせていないために分泌孔がふさがれているケースや、生理の際に悪化しやすいことから女性ホルモンにも関連するとも考えられている。