ルテインサプリの摂取過剰は眼に悪影響
2016.11.2
国際部
ルテインサプリメントの摂取過剰で目に結晶沈着物形成という研究結果が10月27日、アメリカのUniversity of Utah Health Sciences(ユタ州健康科学大学)サイトに掲載された。主任研究員Paul Bernstein博士らによる研究の詳細は「JAMA Ophthalmology」に発表されている。
この論文の中で、高用量ルテインサプリメントが眼の黄斑部分への結晶の沈着と関連していることが述べられ、両眼に結晶沈着を呈して眼科センタに来院した女性患者の例が挙げられた。この患者は過去8年にわたり、ルテインサプリメントを1日20mg摂取し、ルテイン豊富なブロッコリー、ケール、ほうれん草、アボカドのスムージーを毎朝摂っていた。加齢黄斑変性患者として推奨されるルテイン1日量の10mgの倍量を摂取していたことになる。医師の指導でルテイン豊富な食生活は維持しながらもルテインサプリメントの服用を中止した。その後7カ月で右目の結晶が消滅した。
加齢黄斑変性の患者のために推奨されているルテインサプリだが、最近では加齢黄斑変性でない一般の人にも摂取が広まっている。推奨される量より多くを摂取することは、むしろ眼の健康には悪く、眼の健康には緑黄色野菜中心の食事が重要とBernstein博士は述べている。