認知症患者の服薬管理困難行動 「飲み忘れ」72%
2013.06.11
編集部
エス・エム・エスが運営するケアマネジャー向けサイト「ケアマネドットコム」 で、アルツハイマー型認知症患者の服薬管理に支障を来す行動で最も多かったのは「飲み忘れ」であったことが判明した。同サイト会員のケアマネジャー資格保有者に行った調査を集計して明らかになったもので、家族にとって一日複数回の服薬管理は負担になっている実態を反映している。
同調査によると、服薬管理に支障を来す行動の上位3位の内訳は、「飲み忘れ」72%、「服薬拒否」13%、「飲み過ぎ」9%と上位3位で全体の94%。一方、ケアマネジャーが服薬管理について家族から相談されること(複数回答)の上位3位では、「家族が働きに出ているため、一日複数回の服薬管理が大変」64%、「飲むことを嫌がる」41%、「飲ませるのが手間」36%となった。調査期間は3月14~20日、有効回答数300人。
これらの調査結果から、患者自身で薬を管理することは難しく、家族にとって一日複数回の服薬管理は負担になっていることがうかがえる。
今回の調査結果について、認知症専門医で日本社会事業大学大学院の今井幸充特任教授(医療法人社団翠会和光病院院長)は、「家族に介護の負担を感じさせてしまう大きな要因」と指摘。治療薬には、一日一回でよいもの(飲み薬、パッチ剤)を薦めている。