精誠堂、病気を防ぐ心得を解説し鍼を実演

最新商品

2017.07.27

編集部

中国文化センター(東京都港区)の「中華養生シリーズ講座 第二弾」が26日、同センター内で開催され、「からだの痛みを防ぐ、治す」をテーマに、鍼灸師で精誠堂総院長の賀偉氏が病気を予防するための心構えを解説するとともに、受講者らに実際に鍼を打って、その効果を体験してもらった。

賀氏は、現代の病気について5つの原因を挙げた。まず一つは欲望。「もっと足元の生活を見つめなおし、過分な欲を持たないことが大切」(賀氏)として、己の身の丈に合った生活を心掛けることを勧めた。2つ目は風邪で、外からの邪気には気を付けること。「高齢者はカゼをひきやすく、それで命を落とすこともある」(同氏)。3つ目は食事で、冷たいものの摂りすぎを戒めた。「今は暑い季節だが、体を冷やしすぎると胃腸の機能も低下するので温かいものを摂るようにするとよい」(同氏)。

また、食事に関しては、一部で流行っている炭水化物制限について、「穀物は食の基本」(賀氏)として行き過ぎた制限に警鐘を鳴らした。さらに、果物は主食の補助的なものなので、摂りすぎに注意することや、肉についても部位によって食べ分けることで、体を補う部分が違うこと、旬の食材にこだわることの大切さなどを紹介した。

4つ目は冷え。体を冷やすと免疫力が衰えるので、常に温めることの重要性を指摘。5つ目は生活にリズムをつけることを勧めた。朝何時に起きて、何時にご飯を食べて、何時に寝るかなどに一定の時間を設けると良い。リズムの取り方として軽い体操(ストレッチ)を挙げ、「最初は5分からはじめて、できれば毎日最低30分実践すると良い」(賀氏)。30分としたのは、中医学では体を通る12経脈が約30分を1サイクルとして循環しているからだといい、30分刻みのリズムを作ることを勧めた。

続いて、鍼灸師で精誠堂飯田橋院院長の藤本博和氏が、痛みを中医学的視点から解説。中医学には「通ずればすなわち痛まず、通じざればすなわち痛む」という言葉があり、経絡が不通になったところに痛みが生じると考える。痛みには、脹る痛みや刺す痛みなど様々な種類があり、頭痛を例に経絡との関係などについて紹介した。

講義終了後、各種痛みに悩む会場の受講者を対象に、賀氏が鍼を実演。実際に施術を受けた受講者からは「痛みが軽くなった」などの嬉しい声が挙がっていた。

参考リンク
精誠堂
中国文化センター

#

↑