美容関連企業の女性従業員割合は平均51.0%
2017.10.24
編集部
株式会社帝国データバンク(東京都港区)が実施した「女性登用に対する企業の意識調査(2017年)」によると、調査対象となっている美容関連企業49社において、女性従業員の割合は平均51.0%とおおよそ半分を占めていることがわかった。
ここで言う美容関連企業とは、帝国データバンク独自の分類方法に従って、仕上用・皮膚用化粧品製造業(6社)、頭髪用化粧品製造業(5社)、香料製造業(3社)、その他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業(3社)、化粧品卸売業(17社)、化粧品小売業(2社)、フィットネスクラブ(7社)、美容業(6社)が対象となっている。
この中で役員の割合は平均10.4%にとどまり、中でも香水やオーデコロン製造業などを含む仕上用・皮膚用化粧品製造業および、化粧品・香水・シャンプーなどを含む化粧品小売業の2業種については役員はいない。役員の割合が最も高いのが美容業で、28.8%に上る。美容業の中には美容院やエステなどが含まれる。
管理職の割合については、香料製造業とその他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業の2業種のみが1桁台にとどまった。ここでも美容業だけが73.3%と突出して高い。
従業員の割合については、50%以上を占めるのが、その他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業、化粧品小売業、フィットネスクラブ、美容業の4業種。中でも美容業は85.0%と最も高い。一方、最も低いのが香料製造業で35.0%だった。
美容関連企業の声としては、女性登用率の高い美容業では「99%女性であるため、(内閣官房が推進している)『女性活躍加速のための重点方針2017』に対する影響はない」としている。また、「中学生未満の扶養家族がいる女性社員には時短勤務や育児休業等を積極的に推進している。安心して産休を取り、職場復帰が出来るように就業規則の見直しや特例も図っている」(化粧品卸売業)との声もある。
同調査は、2013年以降、毎年7月に実施しており、今回で5回目。調査対象は全国2万3767社で、有効回答企業数は1万93社(回答率42.5%)となっている。
美容関連に限らず企業全体で見ると、女性管理職がいない企業は49.2%と半数近くとなる一方「30%以上」とする企業の割合が増加しており、女性管理職の割合は平均6.9%と前年比0.3ポイント上昇。また、従業員全体の女性割合は平均24.6%で同0.4ポイント上昇、役員は平均9.3%で同0.6 ポイント上昇した。
- 参考リンク
- 株式会社帝国データバンク