「また頼みたい美容師」になるためには共感力のある接客を

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2017.11.7

編集部

一般社団法人日本ヘッドスパ協会(理事長・大泉直則氏)主催の第1回オープンセミナー「また来てもらえる美容師になるための共感力」が7日、都内で開催され、講師に招かれた、同協会理事で株式会社エスプレシーボ・コム代表取締役の安東徳子氏は「(施術を)また頼みたい美容師になる」ことが人口減少が進む日本市場で大切なビジネスポイントと指摘し、お客の価値を一緒に共感できる接客を心掛けるように勧めた。

安東氏によると、接客をした際に、お客の心の中に「いいね」がある場合、「安くていいね」「安くて上手でいいね」「高いけどいいね」の3パターンあるという。このうち、長らく繁栄できるのは「高いけどいいね」であると強調した。

今後、日本は人口減少が進むとされており、「人がいない時代に合ったビジネスをやっているか」(安東氏)どうかが今後の商売の行く末を決めるとして、お客との一回限りの付き合いで終わってしまう「フロー型」ではなく、お客と繰り返し付き合うことができる「ストック型」のビジネスを進めていくことが大切だとした。

ただし、「ストック型」においては「価格競争はやってはいけない。価格の関係は価格で終わってしまう」(安東氏)。そこで、求められるのは品質の競争。品質には技術と接客の2種類あるが、「お客から見ると技術が高いのは当たり前」(同氏)で、技術の高さだけではリピーターは生まれない。「サロンに対するクレームの大半を占める“接客”」(同氏)の品質を高める必要性を強調した。

接客の際には、お客にとっての常識を否定しないことや、お客の気持ちを想像して言葉を発する「仮説のトレース」を心掛けるようにする。これによって「お客を機嫌よくでき、お客があなたを好きになる。お客がまた来たくなる」といい、(お客への)共感力アップにつながるとした。

一方、AI(人工知能)が発達する世の中においては、ロボットにはできない「人にしかできない仕事」が今後残っていくと指摘。具体的には「感情を使う仕事、ビューティの仕事」(安東氏)であるとして、若手美容師のモチベーションアップのために伝えていってほしいと訴えた。

感情を使う具体的なシチュエーションとして、施術後に美容師が発する最初の一言を紹介。「“キレイになりましたね”“素敵です”と褒める」(安東氏)ことで、お客が自分をキレイだと思わせることが最も大切だとした。お客にとって「ビューティのプロから褒められることほどうれしいことはない。美容師は褒める資格があるのだから、それを発揮しないともったいない」(同氏)と強調した。

参考リンク
一般社団法人日本ヘッドスパ協会

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