ポーラ・オルビス、2018年12月期1Qの当期純利益は10.9%増

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2018.05.9

編集部

株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(東京都中央区)はこのほど、2018年12月期第1四半期の売上高が前年同期比6.2%増の595億2600万円、当期純利益が同10.9%増の64億600万円となったと発表した。ポーラが、前期に拡大した顧客ベースを基に既存顧客売上が好調で連結全体を牽引。インバウンド売上の連結売上高に占める比率は約7%(ポーラが40億円、THREEが3億円)となっている。

セグメント別の業績を見ると、ビューティケア事業の売上高は前年同期比6.6%増の558億2100万円。ポーラブランドでは、2017年に発売した日本で初めて承認されたシワを改善する薬用化粧品『リンクルショット メディカル セラム』を、2018年1月に価格改定した。シワに悩む多くの女性の声に応えたシワを改善するという商品特長と対面カウンセリング、プロモーションでの積極的な情報発信により、顧客総数の増加と、その他商品とのクロスセルに繋がっている。さらに、好立地店舗はブランド力向上に伴い集客力が高まったことにより、好調に推移した。一方、海外市場においては、中華圏でのブランド認知拡大により、全体として好調に売上成長した。

オルビスブランドについては、高収益事業へと再成長を遂げるため、ブランド差別性の創出や一貫した市場発信による、存在感の向上に取り組んだ。国内市場においては、主力商品である『ORBIS=U』シリーズを中心としたプロモーションを強化したことにより、新規顧客の売上は増加したものの、全体の売上を押し上げるには至らず、前年同期を下回る売上高となった。海外市場においては、中国市場及びシンガポール市場では成長トレンドを維持した。こうしたことから、オルビスブランドは前年同期を下回る売上高となった。

海外ブランドを見ると、Jurliqueブランドは豪州とアジア、H2O PLUSブランドは本拠地である米国での事業成長を目指した取り組みを行ってきた。Jurliqueブランドは、ブランドイメージを刷新するグローバルキャンペーンを2月より開始し、新規顧客へのアピールを強化したものの、前年同期並みの売上高となった。また、マーケティング費用が増加したことにより、前年同期を下回る営業利益となった。

H2O PLUSブランドは、販売チャネルの適正化を目的とし、主要リテーラーから撤退した影響に加え、ロシアへの出荷減により、前年同期を下回る売上高となった。一方で、販管費を抑制したことにより、前年同期を上回る営業利益となった。育成ブランドについては、THREEブランドやDECENCIAブランドの好調により、前年同期を上回る売上高となった。

一方、海外事業については、海外免税(韓国でスタート)、中国事業(越境EC含む)、国内免税がドライバーとなった。特に免税店の売上規模は8億円弱(日本空港免税3億円弱、海外免税5億円)と大幅伸長。今後、海外免税店は、韓国に限らず展開国を増やし、空港、市中免税を拡大していく予定としている。

『リンクルショット メディカル セラム』の今後の展開については、6月15日に香港・台湾で海外初の販売を開始する。百貨店での対面販売が前提となる。2019年には各国免税店チャネルに展開。中国での販売も予定しているがハードルは高く、許認可取得に向けて着手し始めているところだ。

2018年12月期通期の売上高は前期比3.5%増の2530億円、当期純利益は同3.2%増の280億円を見込んでいる。

参考リンク
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス

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