連載・異業種から化粧品分野に新規参入した上場各社の化粧品事業に迫る【4】大塚製薬、ウル・オス男性化粧品市場席巻の勢い、アジア市場を加速(下)

2014.12.2

特集

編集部

大塚製薬の化粧品事業は、ニュートラシューティカルズ事業部コスメディクス事業部が担当している。ニュートラシューティカルズとは、nutrition(栄養)とpharmaceuticals(医薬品)の造語。

IS_allAMPに保湿剤などを配合して商品化した女性用スキンケア「インナーシグナル」(写真右=医薬部外品)と男性用スキンケア「ウル・オス」(写真下=同)の2主力ブランドを中心に市場投入している。
「メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ」をキャッチフレーズにして販売する「インナーシグナル」の市場投入時期は2005年。市場投入当初はデパートの対面販売を中心に展開していたが、2010年に「通信販売に絞る」という販売チャネルの大変革を行った。
当時の「インナーシグナル」の主力販売チャネルであった百貨店ショップは全国で53店舗。それを全てクローズして通販に賭ける戦略に転じた。同社は「通販への戦略転換によって販売効率が大幅に向上した」という。
2014年11月現在、インナーシグナルのアイテム数はローション、クリームなど全13品目にのぼる。13品目中、有効成分AMPを配合しているのは7品目にのぼる。

ウル・オス_シリーズ(データ小)

同社にとって初の男性用スキンケア商品「ウル・オス」は2008年に市場投入し、現在、約2万店にのぼるドラッグストアを通じて販売。
ウル・オスのアイテムは、2014年8月に市場投入した新製品のスキンコンディショナーを含めて9品目にのぼる。9品目の中でAMP配合は、7品目を数える。
ここへきてウル・オスを国内男性化粧品市場でメディア攻勢をかけるなど先発のライバル各社を激しく追い上げている。

同社では「ウル・オスの国内販売は年々好調で、右肩上がりで推移している。先行き市場を席巻する勢いで伸びるのは確実と見ている」とウル・オスに賭ける期待の大きさを強調する。
韓国でも2012年3月から「ウル・オス」の販売をスタートした。韓国人男性の化粧品需要が高いことから進出したもので「商品の知名度、訴求力が高まってきた」という。

同社は「国内外での化粧品の売上は非公開」としているが今後、ウル・オスをアジア市場でさらに拡販を図る考えで、アジア市場での販路を加速する方向で検討している。

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大塚製薬株式会社

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