肥満手術の効果が出ない患者を予測する
2020.02.13
国際部
肥満手術後成功または失敗の予測因子があるのかを検証した論文が2月5日、「BMC Endocrine Disorders」オンラインに掲載された。
肥満手術は重度肥満と合併症の最も効果的な治療法とされるが、患者の15~35%は施術後の減量目標を達成していない。今回の研究の目的は、2012~17年に肥満手術を受けた重度肥満患者を対象に、術後最初の12か月間に過剰体重の50%以上減少という目標に到達しなかった患者の割合を決定し、この施術結果に関連する要因を検討した。その結果、130人(平均年齢48±9歳、81.5%が女性)のうち、患者26人(20%)が手術失敗だった。手術の失敗は、高齢、高血圧の既往歴、腹部手術またはうつ病/不安に関連しており、併存疾患と失業(失職)も結果に影響していた。
肥満手術を受けている患者の5分の1は、現在の基準で成功していると見なされるほど体重が減らない可能性がある。一部の患者は短期的に手術の恩恵を受ける可能性がありますが、2年後にリバウンドする可能性が高かった。この結果に影響を与えた要因にはまだ議論の余地があるものの、特定の集団特有のものである可能性がある。失敗の可能性が高い患者を手術前に確定することは、追加の治療戦略を確立するために不可欠であることが示唆された。