【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【1】ラポール② ~独自のオリジナル技術を駆使して美容液などを商品化~

2016.07.7

特集

編集部

ラポールがこれまで自社開発した化粧品の中で、中軸商品になっているのが美容液「ロージードロップ 美モイスト」。
同社は、「ロージードロップ 美モイスト」について、「肌を内側からふっくらさせてしわやたるみを改善する」と指摘。また、しわやたるみを改善する要因として「3つの美容成分と3つの成長・増殖因子が、肌の透明感とはり感をアップして肌を再生する」と説く。

美容液に配合している3つの美容成分は、肌表面を滑らかにするバラプラセンタ、肌のサイクルを整えるため、コラーゲンやヒアルロン酸などを生み出す線維芽増殖因子(FGF)、肌本来の力を引き出し、正常な肌サイクルをサポートする上皮細胞増殖因子(EGF)、それに、ヒアルロン酸の生成を促進し、肌の弾力性をアップする成長因子(IGF)の3種のグロスファクター(GF=成長・増殖因子)成分を処方している。さらに、保水性に優れるヒアルロン酸、天然のアミノ酸で成長ホルモンの分泌を促進するアルギニンなども配合している。

このように3つの美容成分と3つの成長・増殖因子を主体に配合・処方したことで肌のしわやたるみの改善を図り、美容液として商品化することに繋げた。
こうしたしわやたるみを改善する美容液を実用化した技術的な要因として、「ぷるぷる風船圧縮技術」や意匠登録の「シート形状」の開発、「ナノビタミンカプセル化技術」、「バラプラセンタエキス」など、同社が保有するオリジナルの技術開発に負うところが大きい。

ぷるぷる風船圧縮技術は、水分を含んだ美容成分や保湿成分などが角質層内で膨らみ、膨らんだ美容・保湿成分が緩やかに角質層を押し上げることで、肌の張りと潤いをもたらす。

ナノビタミンカプセル化技術は、ビタミンC、Eなどのビタミン類をナノサイズのカプセルに閉じ込めて、角質層に浸透しやすくした。

シート形状のパック剤は、保湿成分や美容成分をシート状にして、目元や口元に密着しやすいようにして、シワやほうれい線を引き延ばす効果を狙った。

バラプラセンタの活性酸素除去効果バラの胎座細胞から抽出したバラプラセンタエキスは、抗酸化、美白、成長因子の増加、肌の張りアップなどに効果を見出した美容成分。
同社は、バラプラセンタの活性酸素除去効果試験(グラフ)を行い、豚プラセンタの3倍以上、活性酸素が除去することを実証している。

このような独自処方、独自技術による化粧品開発を前面に押し出して中軸事業のOEM事業の受注拡大に生かしている。

現在、OEM受託商品として洗顔、クレンジング、化粧水、美容液、乳液、クリーム、BBクリーム、ファンデーション(パウダー、リキッド、クリーム)、メイキャップ(マスカラ、口紅他)、ヘアケア剤(スタイリング、シャンプー、トリートメント他)などを受託生産する。ロットは、500個から対応し、容器デザインなども請け負う。また、OEM先の売上アップに向けた通販システムの構築、販促資料の作成、会社設立など、コンサルテーション活動についても力を入れている。

現在、総売上高に占めるOEMの売上比率は約20%程度。今後、自社ブランド化粧品「ロージードロップ」などのロージーシリーズを前面に押し出して、OEMの受注拡大やアジア市場での販売に売って出る方針。

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