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慢性疲労症候群の診断は腸で

慢性疲労症候群は診断が難しく、また時間のかかる疾患である。また、精神的な問題や心の病であるという見方も根強く残っている。今回、慢性疲労症候群が腸内細菌と関係していたという研究結果が6月23日、「Bio Med Central」オンラインに掲載された。

胃腸障害は、慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)でよく報告される症状だが、慢性疲労と腸のマイクロバームの関連は不明瞭なままであった。今回の研究は、患者の便検体と血液検査によって、慢性疲労症候群の生物学的マーカーが腸内細菌と血中の炎症性の微生物因子で確認できた。マーカーはC反応性タンパク質(CRP)、腸の脂肪酸結合タンパク質(I-FABP)、リポ多糖(LPS)、LPS結合タンパク質(LBP)、および可溶性CD14(sCD14)だった。

その結果、微生物の転座によるいくつかの血液マーカーのレベル上昇を観察した。 細菌rRNAマーカーのシーケンシングにより、患者と健常人における腸内マイクロバームの相違を同定した。細菌の多様性は、患者で減少していた。患者コホートでは多様性が少なく、炎症を誘発させる特定の細菌の増加と、抗炎症と記される細菌種の減少を示し、これらは82.93パーセントの精度で診断できたという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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