【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【44】ドリコス① ~オーダーメイドサプリメントサーバーを開発・販売~

2017.01.5

特集

編集部

%e3%83%89%e3%83%aa%e3%82%b3%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%98%e3%83%ab%e3%82%b9%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%bc美容・健康食品等の技術開発型ベンチャードリコス株式会社(神奈川県横須賀市、社長竹 康宏氏、法人設立2012年1月)は、利用者の健康状態に合ったオーダーメイドサプリメント「ヘルスサーバー」(写真)を開発し、今年の冬から本格的に販売を始めた。

小型飲料装置の「ヘルスサーバー」は、本体側面をタッチするとその時の疲労度やストレス度、フィットネスレベル等を計測して、ビタミンなどが入った粉末のサプリメント(サプリ)が出てくる。水やお茶を入れて飲むことで、不足した栄養素を補充できる。

本体に内蔵された生体センサーで利用者の体の状態をセンシングし、独自のアルゴリズムで解析することにより、栄養学もとにサプリの種類と量を決める仕組み。

デザイン は日本の重箱をモチーフにした。1段目は水のタンク、2段目はコントロールユニット、3段目には栄養成分のビタミンC等の単剤8種がカートリッジ式で入っており、それらを組み合わせることで約400種のサプリメントドリンクが出きる。健康維持セット、美容セット、アスリートセットのようなテーマに沿ったパッケージも可能。また、サイズは、デスクやベッドサイドなど場所を問わずにどこでも置ける。プロトタイプで15cmの大きさ。

スマートフォン(スマホ)の専用アプリも開発し、これまでの行動と今後の予定を入れると、その行動に適した効果の見込めるサプリを出す。事務仕事なら脳の疲労軽減に、育児なら体力回復に効果のあるサプリをワンタッチで提供してくれる。また、コントロールユニットの両サイドには、心電図を測定できる装置を設置。触れるとストレス度、疲労度、フィットネスレベルが表示され、アプリを利用せずともその結果に応じて最適なサプリメントドリンクを生成してくれる。

2016年5月中旬から大学やスポーツ施設・ジム等に約20台を設置してモニタリングを開始。これを踏まえて本格的なサービスをこの冬からスタートさせた。
ターゲットは、企業のオフィス、一般家庭、スポーツ施設・ジムの3つの領域を想定。ヘルスサーバー本体をレンタルし、栄養成分のカートリッジを販売するモデルでの提供を行っている。

国内のサプリメント・健康食品の市場規模は、約1.5兆円。サプリメントは、これまで、薬事法で具体的な効果をうたうことはできなかった。しかし、2015年4月に施行された食品表示法のもと機能性表示食品制が導入されてサプリメント・健康食品の具体的な効果をアピールしやすくなったことで、市場の伸びに期待する声が一挙に高まった。

そうした中で、同社のヘルスサーバー事業は「サプリメントの摂取が日常的に変わる」可能性を秘めた新たな市場を創造するものとして期待が高い。

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