コンタクト消毒液の中で4時間も生存する緑膿菌

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2014.04.21

国際部

眼に重症の感染症を起こす細菌が、コンタクトレンズ消毒液の中でも長時間生き残っているという研究結果が4月17日、英国リバプール大学のサイトに掲載された。

視力の低下につながる細菌性感染症は、英国で年間約6000例が報告されているという。

英国リバプール大学の感染・公衆衛生学教授Craig Winstanley氏らによる今回の研究では、市販のコンタクトレンズ洗浄液の中での緑膿菌の生存率を調査した。ほとんどの菌は、消毒液に漬けた10分以内に殺菌されたが、緑膿菌39016株という種類の菌は4時間以上も生き残っていることが確認された。

緑膿菌39016株は、英国では感染性角膜炎の主な原因菌。研究者らは、消毒液の開発に当たっては、特に緑膿菌39016株への有効性を視野に入れるべきとしている。

日本での感染性角膜炎の原因菌は、1940年代には肺炎球菌、1960年代には緑膿菌、1980年代からは黄色ブドウ球菌、レンサ球菌などと、時代による変化も見られる。原因菌がさまざまで、また薬剤耐性菌も増加していることから、治療は患者1人1人に対して個別に対応する必要がある。一度感染すると重症化するケースも多いという、感染性角膜炎。コンタクトレンズ着用で眼に違和感を覚えたら、早めの眼科受診が必要だ。

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