「中国化粧品市場に挑む!」セミナーを開催

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2016.11.19

編集部

IMG_0508 (2)一般社団法人 日中化粧品国際交流協会(理事長・楊建中氏)と有限会社フレグランスジャーナル社(東京都千代田区)共催によるコラボセミナー「中国化粧品市場に挑む!—3つのハードルを越え、中国化粧品市場を制す」が18日、東京都内で開催され、最初に登壇した楊氏は「日本は欧米や韓国と比べて中国市場への進出が遅れている。ぜひ勇気をもって一歩を踏み出してほしい」と訴えかえた。

冒頭、楊氏が「中国化粧品市場に挑む~ハードルを越えて」と題して講演。日本の化粧品市場はすでに飽和状態にあり、今後急速な伸びは想像しにくいとの分析結果を示した。一方、中国では統計の取り方によって見方は様々であるが、「2000億元~3000億元との数字もある」(楊氏)という。

IMG_0487 (2)楊氏によると、日本の化粧品市場は2.33兆円に対して、中国のそれは2.69兆円とほぼ1対1の比率に並んでいる。中国産業信息ネットによると、1人当たり化粧品消費額は、中国が35米ドル、日本が292米ドルで、中国は日本の1/8にすぎず、ポテンシャルは高いことがうかがえる。

楊氏の分析によると、中国市場では、メイクアップ化粧品が2割以上の成長率増で推移しており、浸透率がまだ依然として低く、「日本企業の技術を生かせる分野」(楊氏)としている。また、フェイスマスクについては、中国独自の傾向があり、「このブランドだけでここ数年で伸びてきた分野。浸透率は46%ぐらいで韓国より高い」(楊氏)。

中国では食品安全問題が大きく社会をにぎわせており、その延長戦上に化粧品分野においても子供用スキンケアに対して高い安全性を求めているという。約3割と高い成長率で、一人っ子政策も終了していることから今後の動向に目が離せない分野となっている。また、ヘアケア市場は「現在300億~400億元で、1桁成長を続けている。日本では当たり前だがノンシリコーンが中国では伸びている」(楊氏)。

「中国ではまだ4割の女性しか化粧をしない。今後、使う人口は増えていくだろう。中国の化粧品市場はまだまだこれからだ」(楊氏)との認識を示した。

日本企業が中国市場に進出するに当たっては3つのハードルがある。まず1つ目はコスト。関税、増値税、消費税などの費用が加算されるため、販売価格が日本よりも数割高くなってしまう。「例えば350mlのシャンプー1本3900円のところが、中国では約6000円になる。中国では消費税が減税されることになったが、それでも利益が出ているとは思えない」(楊氏)という。

2つ目は法規制。楊氏によると、中国での販売には中国政府の監督機関CFDAによる事前許可が必要だが、毎年のように法律が改正されるので、その対応が大きな問題だとした。3つ目は販路で、地元の代理店・売店との交渉の難しさを挙げた。

これらの解決策として、まず現地化粧品メーカーと提携することを勧めた。「大手メーカーのブランドは育成するのに時間がかかる。長期的ビジョンをもって取り組めるので、より信用できる」(楊氏)とし、目先の利益にだけ集中してしまう代理店との提携は控えることを勧めた。現地メーカーとの提携の成功事例として上海家化と花王を挙げた。

IMG_0504 (2)続いて「激変する中国化粧品市場~“新常態”下の新アイテム、新販路、新消費者の特徴」と題して、Guangzhou Wu Zhigang Brand Planning 総経理の呉志剛氏が講演。中国では化粧品市場の成長地域が3級・4級都市へと移行している現状を紹介し、「県レベルが一番活力がある」(呉氏)という。

また、化粧品の購入手段として、16~35歳はネット購入に依存している実態を紹介。「PCではなく、スマホで購入する人が7割を占める。米国や日本よりもスマホを使って買う」(呉氏)という。

さらに、韓国の「innisfree」が中国市場で成功した事例を紹介。「ブランドイメージを保つため、全320店舗直営。代理店を通していない」(呉氏)ことをポイントに挙げた。また、商品に感動的なストーリーを作ったことも、中国の消費者の心を打ったとして、消費者とのコミュニケーションの大切さを説いた。このほか、ニッチなところでは、中国では同性愛者向け化粧品市場も形成しつつあり、ここに進出するチャンスもあるとした。

中国進出には提携先の経営者選びも重要な要素で、中国ではその人を見て事業が成功するか否かが判断できるという。

IMG_0516 (2)最後は、関東学院大学 人間環境学部 非常勤講師の中村敦氏が「中国化粧品法規制の最新動向」と題して講演。中国の化粧品衛生監督条例の改正や、化粧品安全技術規範、化粧品新原料の使用と評価ガイドライン、化粧品レーベル管理規程など様々な規制について詳細に解説した。

参考リンク
一般社団法人 日中化粧品国際交流協会

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