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新植物化学物質バクチオールのアンチエイジング効果確認

アンチエイジングの植物化学物質として注目のバクチオールの効果が実証された無作為化試験の結果が6月27日、「British Journal of Dermatology」オンラインに掲載された。

バクチオール(bakuchiol)は、マメ科植物から単離された天然有機化合物。これまで、抗老化作用のほか、抗インフルエン活性なども確認されている。皮膚への抗老化における標準治療のレチノイドと同様の遺伝子発現誘導が確認され、皮膚の光損傷改善につながることが示されている。バクチオールはレチノイドと同様の効果が期待されているが、有効性および副作用を比較したin vivo(生体)研究は初めて。

44人の試験参加者をバクチオール0.5%クリームまたはレチノール0.5%クリームの2グループに無作為に割り付け、1日1回の顔面塗布を行った。評価は0、4、8、12週時に撮影した顔面の高解像度写真を比較で行った。副作用の検討には、許容性評価アンケートおよび皮膚科認定医による色素沈着および皮膚の赤みの評価を実施した。その結果、バクチオールとレチノールの両グループとも、シワ表面積および色素過剰症が有意な現象が確認された。統計的な群間差は見られなかった。レチノールグループからは顔面の皮膚の落屑および刺激があるとの報告頻度が高かった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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