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生姜の辛み成分が口臭防止に効果

口内環境と味覚認知メカニズムの研究に関する成果発表が7月30日、ミュンヘン工科大学からプレスリリースされた。研究の詳細は「Journal of Agricultural and Food Chemistry」オンラインに掲載されている。

ショウガの主要辛味成分はジンゲロール類であり、中でも6-ジンゲロール(6-Gingerol)の割合が大きい。この6-ジンゲロールは唾液中の酵素スルフヒドリルオキシダーゼ1のレベルを数秒以内に16倍に増加させる。

ヒトのボランティアに対して行われた唾液および呼気分析は、酵素が悪臭の元となる硫黄含有化合物を分解することを示しており、口中で増加したこの酵素が、コーヒーなどの多くの食品を摂取後に長く口中の残る後味を減らすことができます。「結果として、われわれの口臭は改善された」と、今回の研究を率いたHofmann教授は述べた。今回発見されたこのメカニズムは、新しい口腔衛生製品の将来の開発に貢献する可能性があると、同大学ライプニッツ食品システム生物学研究所所長はコメントした。

今回の発表された論文ではまた、レモン汁などのクエン酸による塩味の認識低下についても検討されている。味覚を生み出す食品中の分子、唾液中で起こる生化学プロセスと味覚の複雑な相互作用を理解するためのさらなる研究が必要とHofmann教授は述べており、研究チームでは高性能分析技術・バイオインフォマティクス・生体分子研究を組み合わわせた方法が進められているという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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