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筋肉増強剤の使用と男性の早期死亡とが関連

スポーツのドーピングで問題となる「アナボリックステロイド(蛋白同化ステロイド)」の使用が、男性の早期死亡と関連するという論文が1120日、「Journal of Internal Medicine」オンラインに掲載された。

アナボリックステロイドは筋肉増強剤の一種で、ドーピング検査のあるスポーツの多くで使用が禁止されている。しかし、このステロイドはドーピング検査のないスポーツの選手や一般の人に広がっており、本論文では男性の約6%が使用と推定されている(デンマークでの調査)。今回の調査では、アナボリックステロイドの使用と死亡率、またその副作用の発現に関して、男性を対象に調査した。

200618年にかけてデンマークのフィットネスセンターで調査したところ、545人の男性でアナボリックステロイド陽性反応が確認された。ステロイドを使用していない対照グループとの比較の結果、使用者グループの死亡率は3倍高かった。年間の病院受診回数は、使用者グループで平均0.81、対照グループでは0.36だった。ニキビ、女性化乳房、勃起不全は使用者の10%以上に見られ、対照グループより有意に高かった。アナボリックステロイドの使用は、死亡率と副作用の発現率が高く、公衆衛生上の問題として捉えるべきと、研究者らは述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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