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抗ヒスタミン放出コンタクトレンズ、眼のかゆみに効果

眼アレルギーを持つコンタクトレンズ装着患者に対し、コンタクトを抗ヒスタミン放出レンズにすることで視力矯正とアレルギー治療を同時に可能とした研究報告が319日、「Cornea」オンラインに掲載された。

抗ヒスタミンケトチフェンの送達にコンタクトレンズを使用するシステムの検討を、多施設共同無作為化プラセボ比較プロトコールを用いた2つの試験で実施した。被験者244人を、片眼に被験レンズ、対眼に対照レンズを装着するグループ、両眼に被験レンズを装着するグループ、両眼に対照レンズを装着するグループのいずれかに割り付けた。抗原誘発は2回の来院で行った。レンズ装着後15分時点および12時間時点で評価した。主要評価項目は眼のかゆみ、副次評価項目は毛様体、結膜および上強膜充血だった。

その結果、平均かゆみスコアは、対照レンズ装着眼と比べて被験レンズ装着眼で低く、被験レンズが効果的にアレルギー反応を低下させたことが示された。かゆみの平均差は、両試験とも、15分時点、12時間時点の両方で統計的および臨床的に有意だった。本研究は、眼アレルギーに対する治療に、コンタクトレンズによる薬剤送達の有効性が示された初めての試験である。結果は点眼などによる直接局所薬剤送達と同等で、レンズ/ケトチフェンの組み合わせにより、眼アレルギー治療と視力矯正が同時に可能であることが示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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