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リサイクル率が低い化粧品包装材にこそバイオプラスチックが必要

世界的な脱プラスチックの流れを背景に、環境保護のための化粧品包装の将来像を述べた論文が415日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。プラスチック包装廃棄物の環境負荷についての消費者意識は、バイオエコノミー(生物経済)およびサーキュラーエコノミー(循環経済)政策とも相まって、バイオ包装および生分解性材料を使用したバイオプラスチック包装を推進している。例えば欧州のバイオプラスチック市場は2030年には30%以上の成長が予測されている。

化粧品のパッケージにおいても持続可能な解決策を模索しており、持続可能性および生分解性を維持しながら化粧品保存の難しい要件を満たすようにバイオベースおよび生分解性ポリマーを改質することに焦点を合わせた研究が行われている。多くの化粧品会社が自社製品の持続可能で責任ある包装の使用についてマーケティングメッセージを広めているものの、市場への導入はまだまだ不足している。ポリ(乳酸)、ポリヒドロキシアルカノエート、多糖類などのいくつかのバイオベースおよび生分解性ポリマーは利用可能で有望であり、化粧品包装材に求められる剛性および可撓性の両方に対するいくつかの最初の解決策はすでに存在している。この論文では最後に、化粧品包装はほとんど収集/リサイクルされないものであるため、持続可能性をもった化粧品包装使用は重要な課題であり、研究者と産業界の実りある協力は化粧品分野をより生態学的にし、環境保全の大いなる貢献に進んでいることが述べられた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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