インドの皮膚科医療における抗老化治療
2020.01.17
国際部
インドの皮膚科医に対して行ったアンケートによる抗老化治療の状況報告が12月30日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。
世界的にアンチエイジングへの関心が高まる中、抗老化治療の目的で皮膚科を受診する人も増加傾向にある。今回の報告は、いままでほとんどデータがなかった、インドにおける皮膚老化管理に関する報告がなされた。今回の研究は、147人のインドの皮膚科医を対象に、患者の特性、皮膚の老化の兆候、治療オプション、および費用に関するアンケート調査を行った。抗老化効果の評価は、写真および臨床評価、患者の満足度によって行われた。
その結果、皮膚科医を受診する患者の10~40%は抗老化治療目的であることがわかった。皮膚科医の約70%は30〜40歳の患者の大多数が抗老化治療で受診し、男性と女性の比率は3:7と回答、また、皮膚科医の約46%は30歳までに老化防止治療を開始すべきと考えていた。老化の一般的な兆候は、しわ、色素沈着、肌のくすみや顔色の悪さ、および乾燥肌だった。患者の年齢と性別に基づいて、酸化防止剤、レチノイド、成長因子、保湿剤を含む2〜4製品を組み合わせて処方されていた。最も早い改善は、乾燥肌と顔色で認められた。試験終了6ヵ月までに確認された改善の平均範囲は約20〜30%、アンチエイジング治療の平均月間支出は2000~4000 INR(日本円で約3000~6000円)だった。