海藻カジメ抽出液の頭皮保護効果に関する研究結果が1月20日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。

今回の研究は、近年問題となっている大気汚染物質から肌を保護する効果を持つ化合物探索の結果である。ヒト卵胞真皮乳頭細胞（HFDPC）の生存率と細胞周期分布の測定から、カジメ（Ecklonia cava）が都市汚染物質からの頭皮保護効果を示すかどうかを調査した。臨床試験では、カジメエキスを含むシャンプーを毎日4週間使用した後に、頭皮水分量と発赤発言の有無も評価した。

その結果、カジメエキスはHFDPCの細胞生存率と異常な細胞周期分布を回復させることができうることが示された。また、MMP-1（マトリックスメタロプロテアーゼ1）の発現を減少させ、ケラチノサイトおよび皮膚外植片の表皮におけるフィラグリンの発現を増加させることにより、汚染物質による皮膚バリアへの損傷を軽減した。さらに、臨床試験では、水分量を増やし、発赤を減らすことが確認され、人間の頭皮に鎮静効果があることも示された。研究者らは、カジメエキスは、頭皮修復または保護に設計された薬用製品への優れた化合物候補であると述べている。