リバウンド防止のための高たんぱく食の効果は短い
2020.06.23
国際部
減量維持のためのたんぱく質豊富な食事の効果を検討した論文が6月15日、「Current Obesity Reports」オンラインに掲載された。
肥満症患者の減量後体重管理、またリバウンド防止に高たんぱく質食の効果を確認した試験は多く報告されている。また、高たんぱく質食による減量効果のメカニズムに関しても多くの研究がなされている。今回の研究では、減量した体重の維持管理に対する高たんぱく質食の影響について検討した。
2~3件の小規模無作為化試験、およびいくつかの大規模無作為化試験を調べた結果、通常のたんぱく質食(総カロリーの10~20%がたんぱく質由来)に比べ、高たんぱく質食(同20~35%、1.2~1.9g/kg∙day)の有効性が示されれていることが確認できた。これらの研究のほとんどは、短期(3~12か月)の体重のリバウンドが低たんぱく質食より高たんぱく質食で1~2kg少ないことが推察されるものだった。この影響は、食事コンプライアンスの減少が原因と考えられており、観察期間が長くなると影響が弱まっていた。