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ラズベリーの成熟度による有効成分エラグ酸の比較

ラズベリー抽出物の有効成分の成熟度による違いを比べた研究結果が9月23日、「Journal of Food Biochemistry」オンラインに掲載された。

古くから食用とされてきたバラ科の落葉低木ラズベリー(Rubus occidentalis L.)抽出液には抗老化、抗メラニン形成効果があることが知られている。今回の研究では、ラズベリーの実の成熟度による老化防止および抗メラニン形成活性の比較評価を行い、有効成分であるエラグ酸を分析した。

その結果、エラスターゼおよびコラゲナーゼ活性は成熟果実抽出物よりも未成熟果実抽出物でより高い阻害効果を示した。CCD-986sk線維芽細胞では、未成熟果実抽出物がMMP-1活性を18%に抑制し、1型プロコラーゲン合成の割合を25%増加させた。さらに、未成熟果実抽出物による処理は、B16F10マウスメラノーマ細胞において、α-メラノサイト刺激ホルモン誘発メラニン合成およびチロシナーゼ活性を有意に阻害することが確認された。全体として、未成熟果実は成熟果実の抽出物よりも抗老化および抗メラニン形成効果が高く、さらなる分析により未成熟果実の機能的効果は、成熟果実抽出物よりも18.5倍高いエラグ酸含量に起因する可能性があることが示された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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