睡眠の断片化が肥満リスクと関連
2021.07.13
国際部
深い睡眠が得られない「睡眠の断片化」が肥満リスクと関連しているという研究結果が7月1日、「Obesity」オンラインに掲載された。
睡眠障害は肥満の危険因子として認識されている。今回の研究では、睡眠ポリグラフの記録を使用して、睡眠の断片化と肥満との関連を検討した。睡眠心臓健康研究(平均年齢63.2歳:男性2835人、女性2888人)を対象に、自宅でのポリソムノグラフィーにより総覚醒指数、レム睡眠中の覚醒指数、ノンレム睡眠中の覚醒指数を測定し、睡眠断片化指数、睡眠効率、および入眠後の覚醒を算出した。
その結果、多項ロジット回帰により、肥満者で有意に高い総覚醒指数、レム睡眠中の覚醒指数、ノンレム睡眠中の覚醒指数、入眠後の覚醒が認められた。さらに、重回帰分析では、総覚醒指数、レム睡眠中の覚醒指数、ノンレム睡眠中の覚醒指数、睡眠効率、入眠後の覚醒とBMIの間に明らかな相関関係が示された。研究者らは「睡眠の断片化の改善は、肥満のリスクを減らすことに貢献する可能性がある」と述べている。