アボカドは女性の腹部脂肪分布を変化させることを発見したという研究成果が9月3日、University of Illinois Urbana-Champaignからニュースリリースされた。研究の詳細は「Journal of Nutrition」オンラインに掲載された。

今回の研究には、肥満または太りすぎの成人男女155人が参加した。参加者は2つのグループに分けられ、一方のグループは新鮮なアボカドを取り入れた食事、もう一方のグループはほぼ同じ成分と同様のカロリーを持っているがアボカドを含まない食事を摂取した。12週間の試験の初めと終わりに、研究者たちは参加者の腹部脂肪と耐糖能、代謝の尺度、糖尿病のマーカーを測定した。目標は減量とはしなかった。

その結果、アボカドを摂取した女性参加者では、内臓脂肪が減少し、皮下脂肪に対する内臓脂肪の比率が減少した。しかし、男性の脂肪分布は変化せず、男性も女性も耐糖能には改善が見られなかった。研究を率いるNaiman Khan教授は「アボカドを毎日摂取しても耐糖能は変化しなかった。しかし、アボカドを含む毎日の食事パターンは、健康に有益な方法で体脂肪を蓄える方法に影響を与え、なおかつその利点は女性に特異的に確認された」と述べ、「食事療法が脂肪の分布を調節できることを示せたことが重要だった。この利点が女性にのみ明らかであったことから、食事療法の反応において性別の役割を考えることが必要と思われた」。