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日焼け止め成分の海洋生態系への影響を調査

日焼け止めに使用されている成分による海洋プランクトンへの毒性を調査した結果が2月1日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。

現在市販されている多くの日焼け止め剤は海洋生態系に脅威を与える可能性のある単純または複合芳香族構造で構成されている。今回の研究では、海洋環境への影響を理解するために、ウニの幼生であるParacentrotus lividus、カイアシ類のAcartia tonsa、微細藻類のTisochrysis luteaの3つの系統と2つの異なる栄養段階の浮遊性生物を使用して、さまざまな生態毒性バイオアッセイを実施した。

これらの有機体を8種の日焼け止め剤浸出液に曝露したところ、用いられたプランクトン生物によって毒性に違いが示され、例えばウニ幼生でテストした場合、試験番号4の日焼け止めで最も毒性が高かった。また試験番号4に含まれるUVフィルターの2-フェニル-5-ベンズイミダゾールスルホン酸の毒性は露光下で強く、UV照射にさらされたときに光酸化された代謝物が形成されたためと考えられた。今回の結果によると、テストしたすべてのクリームは海水で3万倍に希釈すると、プランクトンに対して無毒になり得ることがわかった。したがって、日焼け止め含有成分の影響は局所的であると予想された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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