イネセラミドの経口補給で皮膚バリア改善
2022.07.21
国際部
イネ(Oryza sativa L.)セラミド補給が皮膚バリア機能に及ぼす影響を評価した非盲検前向き研究の結果が6月30日、「Nutrients」オンラインに掲載された。
セラミドは、皮膚バリア機能を維持する上で重要な役割を果たしている。皮膚バリアの回復に対する局所セラミドの有益な効果を支持する研究は公開されているが、経口セラミドに関する研究は少ない。今回の研究では、包括的な臨床評価を通じて、皮膚バリア機能を改善するためのイネのセラミド(RC)補給の有効性を評価。50人のボランティア参加者に経口投与されたイネのセラミドサプリメントの有効性を調査した。
皮膚の水分補給、ハリと弾力性、経表皮水分喪失(TEWL)、メラニン指数(MI)、紅斑指数(EI)、皮脂産生、pH、およびしわの重症度をベースラインと毎月のフォローアップ期間中に評価した。イネのセラミドサプリメントは、皮膚の水分補給、皮脂生成、ハリと弾力性、およびしわの重症度を大幅に改善した。さらに、イネのセラミドは経表皮水分喪失(TEWL)の割合、メラニン指数(MI)および紅斑指数(EI)のレベルを大幅に低下させた。データの分析から、高齢者がイネのセラミドサプリメントの効果に対してより敏感であることを示した。今回の調査結果は、イネのセラミドサプリメントが効果的に皮膚バリア機能を改善し、しわの重症度を軽減し、色素沈着を軽減できることを示唆した。