加齢による顔の変化とサギングアイ症候群との関連
2022.10.27
国際部
サギングアイ症候群および間欠性外斜視患者の顔面の特徴を検討した結果が10月18日、「American Journal of Ophthalmology」オンラインに掲載された。
サギングアイ症候群およびその他の眼疾患を呈する患者の顔面特性を比較し、顔面特性によるサギングアイ症候群診断への有用性を後ろ向き横断研究で検証。今回の研究では、2020年6月から2021年12月に眼科外来クリニック2施設を受診した60歳超のサギングアイ症候患者23人および間欠性外斜視患者28人と対照者35人の正面顔写真の評価を実施した。患者は全員日本人で、45人が男性、41人が女性、平均年齢は72.7±7.4歳だった。3名の眼科医が、各眼の上眼瞼の陥凹、眼瞼下垂、目袋をスコア尺度で評価し、各パラメータの平均スコアを解析した。
その結果、上眼瞼の陥凹スコアはサギングアイ症候群患者で対照者および間欠性外斜視患者に比べ有意に高かったが、目袋のスコアは間欠性外斜視患者で対照者に比べ有意に高かった。加齢による眼窩結合組織の変性は、上眼瞼のサギングアイ症候群および下眼瞼の間欠性外斜視として現れる可能性があると結論された。