エステ・美容医療サービス・白斑で省庁のヒアリングまとめる
2013.12.26
編集部
内閣府消費者委員会(河上正二委員長=東大大学院法学政治学研究科教授)は12月24日、消費者庁で本会議を開き、同委員会が過去5回にわたって関係省庁からヒアリングをした結果をまとめ、同本会議で公開した。
厚生労働省に対するヒアリングの「エステ・美容医療サービス」関連では、「医療機関ホームページガイドライン」及び「医療広告ガイドライン」の遵守状況について、その検証・評価を具体的、継続的に実施してほしいと要望。ガイドラインの実効性が担保されないなら法律改正を含む何らかの措置を検討すべきだと指摘した。また、医療機関のホームページの監視については、指導権限を持つ保健所に対する厚労省の支援の在り方を検討するよう要請した。
美容医療サービスを利用する消費者、患者に対する説明責任に関しては、これまでに出された通知が、これを遵守しようとする医療従事者と現場で指導している保健所等にとって、戸惑いのない具体的内容になっているかどうか、当委員会は「懸念すべき点もある」と警告した。具体的なQ&Aの作成や具体例の提示等、さらに踏み込んだ工夫を検討していただきたいと指摘。「まつ毛エクステンション」についても、係る教育プログラムと消費者への情報提供を適切に実施すべきで、卒後の再研修も含め教育プログラムが広く実施されるよう尽力を要請した。
美白化化粧品による白斑問題については、消費者庁と厚生労働省を対象にヒアリングした。その結果、被害情報がなかなか出て来なかったメカニズムがどこにあるのか踏み込んで検討する必要があると指摘。原因究明と再発防止策の検討をさらに進めるべきだと指摘。厚労省の研究班が進めるとのことなので、当委員会は十分に注視していくと報告した。事故情報が早期に収集されるための工夫について、引き続き取り組んでほしいと要望、情報収集後の分析・スクリーニングの方法についても「消費者問題である」「消費者事故である」ということを嗅ぎ分ける感度を高めるために、今後とも改善に努力を求めた。