FANCL「未来肌研究室」、研究をベースにしたサービス好評(上)
2014.04.11
編集部
2013年10月にリニューアルオープンした「ファンケル銀座スクエア」(東京都中央区銀座中央通り)は株式会社ファンケルの商品・サービス、商品開発のコンセプト・企業姿勢を凝縮して紹介する旗艦ショップ。その5階にある「未来肌研究室」は同スクエアの”顔”ともいえるフロアだ。今回、美容経済新聞社の社員2名が未来肌研究室のサービスを体験した。体の内部から”キレイ体験”した模様を2回に分けて紹介する。
未来肌研究室は、カウンセラー全員が研究員の研究開発直結型フロア
未来肌研究室では接客にあたるカウンセラー全員がファンケル総合研究所の研究員で、交代で同研究室に勤務している。ラボラトリの研究成果として誕生したプロダクトだけでなく、肌や化粧品開発に関わる研究の一端そのものをお客さまにわかりやすく提供し、お客さまからフィードバッグを得るというコラボレーションによって、商品・サービスを深化させたり、新たな開発につなげている。「未来肌研究室」は、1人ひとりのお客さまと向き合いながら安全な商品開発を目指す研究開発直結型フロアだ。
「角層バイオマーカー測定」で肌質や将来の肌リスクをチェック
最初にファンケルが約7年をかけて開発した「角層バイオマーカー測定」(1回2千円・予約制)で肌チェック。弱粘着性の小さなテープを頬に貼って肌の表面にある角層を採取して5つのタンパク質を測定する。
角層を採取後、解析は未来肌研究室内の、通称”金魚鉢”と呼ばれるブース内で行われる。結果が出るまでに要する時間は約90分。
角層タンパクから「健康肌」「肌バランス注意肌」「今すぐ肌質改善したい警告肌」など12タイプで現在の肌状態を定義して、「敏感リスク」「シミリスク」「老化リスク」という3つのリスクで将来起こりそうな肌トラブルを示してくれる。
カウンセラーさんから「きれいな肌ですね」と褒められた40代半ばの矢野。結果報告書を見ながら、「私は細胞元気タンパクが少なくて、他はよかったです」と声が弾む。その隣で30代になったばかりの五味、「私乾燥肌だと思ってたんですけど違ってました」と驚いた後、「良かったのは細胞元気タンパクだけでした」と肩を落とした。
解析するタンパク質は、特徴に応じてファンケルが「細胞乾燥タンパク」「刺激感受性タンパク」「炎症性タンパク」「抗酸化タンパク」「細胞元気タンパク」とわかりやすく命名している。そのうち「細胞元気タンパク」とは、40代と30代の2人の結果が示すように、代謝が正常な間はそれなりの数値を示してくれるが、日常の手入れに気を配っていても年とともに確実に減少していく”正直で律儀な”タンパク質(IL-1ra=レセプターアンタゴニスト)だ。
“目からうろこ”の個人カウンセリングは美と健康の両側面から
結果については研究員のカウンセラーがアドバイスしてくれる。どんな成分が入っている化粧品を使えばよいかなど肌に合う化粧品やケアの仕方をはじめ、アドバイスは食生活、日常の運動にまでおよぶ。「自分が思っていた原因と違うことが原因でトラブルになっていることをわかりやすく説明してもらい、肌に合う化粧品を教えてもらいました」と五味。「美容と健康がつながっているということが説明でよくわかった」と矢野。
スクエアの別フロアではもちろんファンケルの化粧品も販売しているが、「特に自社商品を強固に進められることもなく、必要な成分を中心に説明された」と2人が話したように、未来肌研究室のフロアではカウンセリングに徹している。その姿勢が利用者からの信頼や好感にもつながっているようだ。
「角層バイオマーカー測定」は、昨年10月からの開始以来、既に約700人が受けている。
※体験シリーズは、月1回掲載予定です。美容関連企業の新サービスや、話題となっているサービスについて紹介していきます。
- 参考リンク
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●取材協力
ファンケル未来肌研究室
東京都中央区銀座5-8-16
ファンケル銀座スクエア5階
TEL. 03-5537-2246