米国でリステリア菌による製品リコール相次ぐ

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2015.04.3

国際部

米国のオーガニック・フーズ最大手Amy’s Kitchen社(本社:カリフォルニア)で、製品のリステリア菌汚染でリコールを発表した。米国食品医薬品局(FDA)は3月22日に緊急リリースを発表した。対象製品は7万3897品。Amy’s Kitchen社によるリコール製品は、ベジタブルラザニア、トーフベジタブルなどで、すべての製品が米国およびカナダでの販売とのこと。同社では代理店や小売店に通知し、予防措置としてこの自主リコールを実施した。

Amy’s Kitchen社はベジタリアン向けの加工食品分野でアメリカ、カナダのトップシェアを誇る企業。冷凍食品分野で「ヘルシー」を売りにし、成功した企業として注目を集めている。有機農法で育てた野菜や穀物を加工。ピザやスナック、缶詰、瓶詰食品も取り扱う。日本ではアレルギー用の食品として人気があり、個人輸入なども増えている模様。

同じく米国の有名食品メーカーBlue Bell社でもリステリアによるアイスクリームのリコールがあった。FDAでのリリースは3月23日、24日に続報が出ている。こちらでは死亡者3名が確認されている。

リステリアは河川水やヒトの腸にも存在する常在菌。通常の食中毒菌と同様、高温殺菌が可能だが、4度以下の低温や12%の食塩濃度にも対応、増殖する菌のため、家庭用冷蔵庫や塩分濃度の高い漬物などの保存食でも危険性がある。成人ではリステリアによる感染はまれだが幼児や高齢者には注意が必要と言われている。リステリア症は重症化すると致死率が高いため、世界保健機構(WHO)でも注意喚起している。現在のところ、日本での食中毒例は報告されていない。

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