世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

クレソンで発がん物質をデトックス

クレソンからの抽出物が発がん性物質をデトックスする可能性があることが、4月16~20日に米国ニューオリンズで開催されたアメリカ癌研究学会(American Association for Cancer Research:AACR)で発表された。

タバコ由来の発がん性物質に対する解毒の検討は、ピッツバーグ大学癌研究所による第2相臨床試験で行われた。クレソンからの抽出物はまた、環境発がん物資に対する解毒効果も確認され、これらの解毒効果は発がん性物質に関与する特定の遺伝子を欠損している人で強く表れた。

「喫煙は肺がんの大きなリスク因子であるが、ニコチンの中毒性は強く、禁煙には時間と努力が必要となる。クレソン抽出物は非毒性の治療として、肺がんとの戦いのための力強いツールとなる」と同研究所のJian-Min Yuan医師は述べた。

試験参加の喫煙者82人は、1ミリリットルのオリーブオイルに混ぜた10ミリグラムのクレソン抽出液または、プラセボの2グループに無作為に分けられた。各グループとも1週間の切り替え期間をおいて、クレソングループとプラセボグループは交代した。試験期間中、特に禁煙はしなかった。クレソン抽出物は摂取1週間で、ニコチン由来の発がん性物質ニトロソアミンケトンの活性化を7.7%低減した。また同じくタバコ由来の毒性物質、ベンゼンの解毒作用に24.6%、アクロレインの解毒作用に15.1%の増加が見られたが、クロトンアルデヒドには影響がなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP