片頭痛の原因は口の中の細菌

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2016.10.25

国際部

片頭痛患者では口中に特定の微生物が多いという論文発表があったことを10月17日、米カリフォルニア大学サンディエゴ校健康科学科のプレスリリースが伝えた。同大学の研究者らは、片頭痛患者では、口腔内と腸内に亜硝酸塩を還元することができる硝酸還元細菌(通性嫌気性細菌)が多いことを確認した。

「この研究のアイデアは、片頭痛の引き金となる食品がチョコレート、ワインなどの硝酸塩を含むものだというものだった」と筆頭著者のAntonio Gonzalez博士は述べている。アメリカの片頭痛患者3800万人の多くが硝酸塩を含む食品と重度の頭痛との関係を報告している。食品に含まれる硝酸塩は口腔内の細菌によって亜硝酸塩に還元される。これらは血液中を循環する間、一定の条件下で一酸化窒素に変換する。一酸化窒素は血流を改善し、血圧を下げることによって心血管の健康を助けるが、一方で片頭痛も引き起こす。

今回の研究はAmerican Gut Projectへの参加者データを用い、口腔サンプル172、糞便サンプル1996から細菌を特定し、それぞれ片頭痛の有無を調査した。細菌の遺伝子配列は、片頭痛がある人とない人で異なり、硝酸還元細菌叢は偏頭痛がある人で有意に多いことが分かった。

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