健康指標「汗」を分析するウェアラブル回路を開発

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2016.11.30

国際部

汗に含まれる乳酸などを感知するマイクロ流体回路「Lab on the Skin」が開発された。この装置は肌に張り付けて使用する絆創膏のような薄いパッチ型。フレキシブルでウェアラブルな素材の回路開発に成功したのは初めて。実用化されれば、日常の健康状態のモニタリングに大いに役立つと注目されている。詳細な論文は11月23日、「Science Translational Medicine」に掲載された。開発にはアメリカのNorthwestern Universityの研究チームを中心に、University of Arizonaおよびロレアル社なども協同している。

「Lab on the Skin」には比色分析に使用する各種薬品がセットされており、塩化物イオン、ヒドロニウムイオン、グルコース、乳酸塩などに反応する。分析内容はワイヤレスで、スマートフォンのデジタル画像キャプチャーへ送られ、その結果、汗の量、総汗の損失、pH、塩化物および乳酸塩濃度が測定できる。ヒトでの実験では、実験ラボ内でのフィットネスサイクルマシン、また屋外での長距離自転車レースで、機能が実証されているという。研究者らは、運動中または軍事訓練中での使用、また汗のほかに涙、唾液、体液などの測定も可能なことを示唆している。

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