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砂糖代用の人工甘味料がダイエットの邪魔をする

人工甘味料のアスパルテームはダイエットを妨害する可能性があることを11月22日、アメリカ、マサチューセッツ総合病院のプレスリリースが伝えた。研究の詳細は「Applied Physiology」誌に掲載されている。

論文著者のひとりRichard Hodin医師は「アスパルテームのような砂糖代用品は、ダイエットを促進し、メタボリック症候群の発生率を低下させるように設計されているが、実際にはあまりうまく機能せず、事態を悪化させる可能性があるとの臨床的・疫学的研究が数多く出されている。アスパルテームは、肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームを予防すると考えられている腸アルカリホスファターゼ(IAP)と呼ばれる腸内酵素を阻害することが分かった」と述べている。

マウスを用いた実験では、普通の食事と高脂肪食それぞれのグループをさらに、水とアスパルテームを入れた水の2グループに分けて18週間追跡した。その結果、どちらの食事でもアスパルテーム水を与えられたグループでは体重が増え、さらにメタボリック症候群に関わる症状(血糖値や炎症性タンパク質TNF-αレベルの上昇)が多く見られた。

研究者らによると、アスパルテームには空腹を感じさせ、カロリー摂取を促す効果もあり、減量や糖尿病対策のためのアスパルテーム使用は逆効果である可能性があるという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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