EPAとDHAに長寿の効果も期待
2017.03.1
国際部
EPAとDHAオメガ3の血中レベルが高いと死亡リスクが低くなるという研究結果が2月21日、米EPA,DHAオメガ3業界団体(Global Organization for EPA and DHA Omega-3s :GOED)からプレスリリースされた。研究の詳細は「Journal of Clinical Lipidology」に掲載されている。
この研究では、1996年に始まった「女性健康イニシアティブメモリースタディ」に参加した65〜80歳の6500人以上の女性のデータを分析した。多価不飽和脂肪酸(PUFA)レベルは1996年から測定され、2014年8月まで追跡された。研究の主要評価項目は全死因死亡とした。中央値14.9年間のフォローアップで、28.5%の死亡が確認された。分析は喫煙、身体活動および心臓血管疾患の病歴など、幅広い種類の生活習慣およびその他の要因について調整された。
その結果、最高四分位のオメガ3血中レベルの女性は、最低四分位の女性よりも全死因死亡の可能性が20%低いことが分かった。研究者らは、この研究はEPAとDHAオメガ3脂肪酸の血中レベルが死亡リスクの独立した予測因子であることを示す唯一のものではないとし、「より高いEPAおよびDHAオメガ3レベルが全体的な健康状態の改善に関連しているという見解を裏付けている」と述べた。
この研究で観察されたオメガ3レベルを最低四分位(3.6%)から、最高四分位(7.1%)に上げるためには、1日当たり1gのEPAおよびDHAの摂取が必要と試算された。これは週に鮭(サーモン)2.5〜3切れで得られる量という。