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肥満を防ぐ遺伝子組み換え大豆で肝機能障害

オレイン酸を強化した遺伝子組み換え大豆は肥満を防ぐものの、肝機能障害も増加させたという研究発表が10月2日、「Scientific Reports」オンラインに掲載された。

研究の対象となった大豆は、2014年にデュポン社(本社・米国デラウェア)が開発発売した遺伝子組み換え大豆「Plenish(プレニッシュ)」。大豆は不飽和脂肪酸のリノール酸が豊富な食品で、大豆油は健康であるとされてきた。ところが近年、コレステロールを減らす効果があるが、肥満と関係があることを示す研究が続き、過剰摂取に注意が必要とされていた。「Plenish」は大豆のリノール酸を減らし、もともと大豆には多く含まれていなかったオレイン酸をオリーブ油の同等のレベルまで高めたもの。ヘルシーな食用油としても、汚染物の少ない工業用オイルとしても使用可能という。日本では食用として認可済み。

この研究では2種のダイズ油、ヤシ油、および低脂肪食を豊富に含む食餌を与えたマウスの比較で、肝臓のプロテオーム全体的な違いが明らかとなった。Plenishは、従来の大豆油よりもインスリン抵抗性は抑えられたが、類似の脂肪酸組成を有するオリーブ油と同様に、肝腫大および肝機能障害は増加させていた。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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