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スキャフォールドを利用した植毛技術の開発

スキャフォールド(足場)を利用した人工毛髪移植のラットモデル実験の結果が12月28日、「JAMA Facial Plastic Surgery」オンラインに掲載された。

スキャフォールド(足場)は、体外で細胞の増殖を行う場合に、その増殖活動に用いられる基材またはその方法(スキャフォールド治療)を指す。今回の毛髪移植実験では、多孔質高密度ポリエチレン(PHDPE)と膨張ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の2種をスキャフォールドとして用い、生体適合性を評価した。

実験ではSprague Dawley 種のラット34匹を、細胞治療群とスキャフォールド治療群に無作為に分け、移植手術後2・12・24週に観察を行った。また、解剖後スキャフォールドおよび周囲の皮膚組織を染色、線維血管浸潤および急性および慢性炎症の程度を評価した。

34匹のラットのこの動物実験では、スキャフォールド治療群の87.5%で十分な治癒が確認された。しかし今回の分析では、スキャフォールドの種類PTFEとPHDPEとの間での有意差は見られなかった。PHDPEおよびPTFEのスキャフォールドのいずれも、ラットモデルにおいて全般的に良好な耐容性を示した。また感染症やextrusion(細胞の排除)の有意な増加も見られなかった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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