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週に10分の運動でも幸福感は増加する

身体活動と幸福の関係を調査した研究結果が3月24日、「Journal of Happiness Studies」オンラインに掲載された。この調査は、既存の文献を体系的に見直し、身体活動(フィジカル・アクティビティ)と幸福の関係を調べることを目的とした。

1980年以降に出版された論文を、幸福と身体活動の関連キーワードを用いて検索。検索された1142件の論文から、15の観察研究(13の横断研究と2つの縦断研究)および8つの介入研究(6つの無作為化比較試験および2つの非無作為試験)を分析した。分析対象は、さまざまな国や地域からさまざまな規模の研究が含まれていた。

その結果、観察研究はすべて、身体活動と幸福の間に肯定的な関連があることを報告していた。中には、1週間に10分間の運動や週に1回の運動をするだけで、幸福のレベルが上がることがあるというものもあった。無作為化比較試験は、主に高齢者およびがん生存者に焦点を当て、有酸素運動とストレッチ/バランス運動の両方が幸福のレベルを改善するのに効果的であることを示唆していた。これらのエビデンスは、身体活動と幸福の間に一貫した正の関係を示した。しかし、結果の信頼性が高い無作為化比較試験の報告例が限られているため、身体活動と幸福の因果関係について確固たる結論を導くことはできなかった。今後は、身体活動が幸福にどのように影響するかのメカニズムを探求し、幸福のレベルアップのための身体活動の最適な種類と量を決定する研究が必要であることが示唆された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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