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スピノラクトンが未成年のニキビに効果

高血圧などに用いられるスピノラクトンが10代女子のニキビ治療に有効だったという結果が10月3日、「Pediatric Dermatology」オンラインに掲載された。

副腎皮質から分泌されるホルモンの一種、アルドステロンの働きを抑制することで尿量を増やして体のむくみを取り、血圧をさげる効果で浮腫や高血圧症などの治療薬として用いられているスピノラクトンのニキビへの効果を後ろ向き研究で検討した。研究は2007~17年にミネソタ州ロチェスターのメイヨークリニックで実施された女性ニキビ患者(年齢中央値19歳、範囲14~20歳)80人を分析した。

その結果、患者64人(80%)でスピロノラクトン治療(中央値1日100mg)によるニキビの改善が確認された。患者の約4分の1(22.5%)が完全応答し、半数以上(58.8%)が完全応答または50%超が部分的応答を示した。初期応答と最大応答は、それぞれ中央値3か月と5か月で観察された。患者はスピロノラクトン治療を中央値7か月(範囲3~45か月)受けたが、副作用は限られていた。スピロノラクトンは全身性抗生物質の安全で長期的な代替品と考えられた。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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