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医療専門家のマスク関連にきび

医療専門家におけるマスク使用に関連する職業性顔面皮膚炎の状況を調査した結果が8月27日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。

マスクの使用は、水分過剰、脂漏症、発汗による高湿度、マスクの閉塞効果などの要因により、顔面皮膚炎を引き起こす可能性が指摘されている。今回の調査では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まって以来、一般人よりより長時間マスクの着用が求められる医療従事者を対象に、マスク関連の顔面皮膚炎の発生状況を調査した。

今回の調査では、2020年12月から2021年2月に、トルコ・イスタンブールにメディポールメガ大学病院で働く医療専門家101人を対象に、皮膚科検査と面接により顔面皮膚疾患のスクリーニングを実施した。対象者101人のうち、51人(50.5%)が医師、50人(49.5%)が看護師。また、36人(35.6%)が男性、65人(64.4%)が女性だった。すべての対象者は、パンデミックが始まってからの35~46週間を病院で勤務し、N95またはサージカルマスクを1日平均6~13時間着用していた。皮膚科検査で確認された最も一般的な顔面皮膚症はにきびで、これは対象者の56人(55.4%)で観察された。56人のうち、23人(41.1%)はにきびの既往があり、33人(58.9%)では新規発症のにきびを確認した。女性であること、サージカルマスクと比較してN95サージカルマスクを使用していること、およびマスク使用の1日の平均期間が、マスク使用によるにきび発症の危険因子だった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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