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トラネキサム酸で炎症性ニキビを軽減

尋常性ざ瘡の補助療法としてのトラネキサム酸セラムの効果を評価した論文が4月7日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。

今回の研究では、ニキビ治療における、抗炎症作用を持つトラネキサム酸の有効性及び副作用を検討。軽度から中等度のニキビ患者18人を対象に、10%トラネキサム酸セラムによる無作為化二重盲検プラセボ対照分割顔面試験を実施。対象者の顔の片側に10%トラネキサム酸セラムを、反対側にプラセボを1日2回8週間適用した。ニキビ病変数と副作用は2週間ごとに評価した。

その結果、試験開始から4週で、トラネキサム酸とプラセボの間で総炎症性ニキビ数に有意差が観察された。トラネキサム酸は8週目で丘疹と膿疱を大幅減少させていた。評価を行った医師は、VISIA®皮膚分析の画像で、トラネキサム酸セラムが皮膚の赤みを軽減することも確認した。トラネキサム酸セラムの抗炎症効果によりニキビ跡の赤みと炎症後色素沈着が減少した。紅斑や鱗屑などの副作用は軽微で、保湿クリームを塗ることで完治した。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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