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成人女性のニキビに経口スピロノラクトンが有効

成人女性の尋常性ざ瘡(ニキビ)に対する経口スピロノラクトンの有効性を評価した試験結果が5月16日、「BMJ」オンラインに掲載された。

スピロノラクトンは高血圧や浮腫に対して処方されるカリウム保持性利尿薬であり、耐性化が進む経口抗菌薬の代替として期待されている。今回の多施設共同第 3相二重盲検ランダム化比較試験では、顔面のニキビが6か月以上確認され、経口抗菌薬処方が必要と判断された成人女性1267人を対象に、試験開始6週目までを50mg/日のスピロノラクトン投与グループとプラセボ投与グループに分け、その後24週までスピロノラクトンを100mgに増量してプラセボグループと比較した。342人を主要解析の対象とした。

その結果、スピロノラクトングループのベースラインでの尋常性ざ瘡関連QOLの平均症状スコアは13.2、12週目では19.2、24週目では21.2だった。プラセボグループでは12.9、17.8、17.4だった。スピロノラクトングループでニキビ改善を報告した割合が高く、12週目では有意差がなかったが(72%対68%)、24週目では有意差が確認された(82%対63%)。12週目の治療成功率はスピロノラクトングループで19%、プラセボグループで6%だった。副作用はスピロノラクトングループでわずかに多く、特に頭痛が多かった(20%対12%)。重篤な副作用の報告はなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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