ザクロには、メラニン色素の生成を防ぎ美白効果が期待できるビタミンC、活性酸素を防ぎアンチエイジングに嬉しいポリフェノール、ホルモンバランスを整え更年期の女性に良いとされるエストロンなど多くの成分が含まれ、美容効果の高い果物として人気が高い。デーツは、和名ナツメヤシ。こちらはポリフェノールと豊富な繊維質とマグネシウムで整腸作用も期待できる果物。主にドライフルーツとして利用されている。
この2つの果物に、動脈硬化を抑制する強力な作用を発見したというプレスリリースが4月7日、American Technion Society (ATS) から発表された。詳細は「journal of The Royal Society of Chemistry」最新号（3月26日）に掲載されている。
研究は、イスラエルRappaport Faculty of Medicine and Rambam Medical CenterのMichael Aviram教授率いる研究チームによるもの。教授らは、アテローム性動脈硬化症の発症に関与するコレステロールの酸化を抑制するため、25年以上にわたり天然の抗酸化物質の研究に取り組んできた。
天然の植物性ポリフェノールを多く含むザクロとデーツは、それぞれが酸化ストレスを減少させる効果が証明されている。その抗酸化作用は微妙に異なっており、組み合わせることによってより大きな効果が期待できるという。
Aviram教授らのマウスを使った研究では、ザクロジュース、デーツの実と種が動脈壁内の33％、動脈コレステロール量の28％を減少させ、アテローム性動脈硬化症の発生に対する効果を持つことがわかった。人間への換算では、1日グラス半分（4オンス：約120ml）のザクロジュースと3粒のデーツで効果ありとし、可能であればペースト状にしてデーツの種も食べることが望ましいとしている。
