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肥満予測は遺伝子検査から体内代謝「マップ」へ?

現在、遺伝子検査による肥満リスク・肥満予測が人気となっているが、尿サンプルから肥満リスクが分かるかもしれないという研究が4月29日、「Science Translational Medicine」オンライン版に掲載された。

今回の国際共同研究は、英国、日本、中国、米国などの研究者らによって、名称を栄養素と血圧の関連を探る国際研究(INTERMAP研究)として実施された。発表の論文ではこのうち、英国で444人、米国で1880人の脂肪過多の成人データを対象に、核磁気共鳴装置 (NMR)やイオンクロマトグラフィーによる24時間の尿中代謝プロファイリングを使用して代謝の状態を調査した。

その結果、摂取した食品が体内でどのように分解され、消化の最終段階である「代謝」が行われるのかの詳細な生化学的「マップ」が明らかになった。14種類以上の「代謝」は食事と相関がみられ、体格指数BMIとの関連も確認された。

日本語では肥満を指すことの多い「メタボリック(メタボ)」とは元来、「代謝」のこと。メタボリック症候群とは代謝異常を指し、一般には内臓脂肪型肥満、高血糖/高血圧、脂質異常のうち2つの所見がある状態をいう。肥満と密接な関連のある代謝の状態をみることができる「マップ」があれば、今後は肥満リスク予測にも活用できるかもしれない。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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