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肥満と遺伝の関係についての研究が盛んに

肥満と遺伝的要因に関するより精密な研究が進められていることが6月9日、米国糖尿病学会のプレスリリースで発表された。

この研究は、米国・コロラド医科大学の研究者らによって行われ、6月5-9日にボストンで開催された米国糖尿病学会年次総会で発表された。

肥満の親の子どもは肥満の可能性が高いという明確な証拠は以前の研究でも提示されていた。今回の研究は、肥満の遺伝的要因をさらに検討することで、母親が肥満である子どもの細胞は、余分な脂肪を蓄積しやすく、インスリン抵抗性につながるような代謝の異常を起こすように、生まれながらにプログラムされているかもしれないことを示した。

研究にボランティア参加した肥満および正常体重の母親から生まれた子どもの臍帯(さいたい)から幹細胞を取り出し、そこから脂肪細胞と筋肉細胞を作った。その結果、正常体重の母親から作った細胞と比べ、肥満の母親からの細胞は30%以上脂肪が多いことがわかった。

研究者の一人であるKristen E. Boyle准教授は、ラボでの実験結果が実際の子どもたちに当てはまるかどうかは不明であるとしながらも、肥満の母親から出生した子どもの細胞には脂肪が多いという傾向があることは明らかとしている。また、これらの差は、出生時の体脂肪率とも関係しているため、成人期に向けて何らかの変化があるかを続けて調査したいとも述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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